2023年12月1日
一般社団法人日本パネットーネ協会(以下 日本パネットーネ協会)は、北イタリア・ロンバルディア州ミラノ発祥のクリスマスケーキ「パネットーネ」を記念する日として、12月1日を「パネットーネの日」として、一般社団法人日本記念日協会より正式に記念日登録の認定を受け、日本における「パネットーネの日」として制定いたしました。
「パネットーネの日」の制定につきましては、イタリア菓子業界を牽引するパネットーネの巨匠イジニオ・マッサーリ氏(Maestro Iginio Massari)のアドバイスを受け、12月1日に制定いたしました。
■記念日の登録の背景
日本パネットーネ協会は、イタリアの伝統菓子「パネットーネ」をつくる職人の技術向上支援、文化継承、国際交流を目的に活動する中で、「パネットーネの日」を制定することで、パネットーネ職人がつくるパネットーネの製造、販売を促進、消費者への認知や普及、またイタリアの製法に基づいて職人が手つくりするパネットーネを「職人のパネットーネ」として、その価値を啓蒙してまいります。パネットーネ製造は、リエヴィト・マードレ(自家培養酵母種)を用いて、添加物不使用、焼き上がるまで最低3日かかり、イタリアでは世界一難しいお菓子だと言われています。日本パネットーネ協会では、パネットーネ職人側からパネットーネの魅力を伝えていく「特別な日」としてパネットーネを手に取っていただく機会に繋げたいという思いから、イタリアの菓子業界を牽引する、パネットーネの巨匠イジニオ・マッサーリ氏にアドバイスいただき、12月1日を「パネットーネの日」として制定いたしました。
■なぜ、12月1日なのか?
イタリアではアドヴェント(※)に合わせて、12月1日前後からパネットーネの販売が本格化し、クリスマスに向けて盛り上がりを見せます。(アドヴェントは毎年不定日)
パネットーネを毎日少しずつ食べながらクリスマスを待ちわびる人、クリスマスまでに多くのパネットーネを食べて、一番のお気に入りのパネットーネを12月25日に大切な家族と食べる。
それがイタリアの伝統的なクリスマス風景です。
(※)アドヴェントとは、 12月25日の4週間前の日曜日からクリスマス・イブまでを言い、待降節(たいこうせつ)とも言われます。
■記念日に際してメッセージを紹介
【Maestro Iginio Massari イタリアパネットーネ界の巨匠のイジニオ・マッサーリ氏
Ambasciatori Pasticceri Eccellenza italiana(APEI)会長】
日本の皆様、パネットーネ愛好家の皆様、12月1日は「パネットーネの日」です!
パネットーネはイタリアの伝統的なデザートです。
最初の歴史公文書によると、パネットーネは1500年頃にオランダの有名な画家ピーテル・ブリューゲルの描いた絵画に描かれていました。
パネットーネには多くのメッセージがあり、イタリア文化に属する多くの意味を持っています。
(※パネットーネの中に練り込まれているフルーツの砂糖漬けを指します)
かつて、パネットーネを贈り物として贈ることは、「金運、健康や長生き、永遠を祈ります」という意味がありました。これらのメッセージは次のとおりです。
サルタナレーズンは、「金運」を意味します。
オレンジの皮やオレンジの皮の砂糖漬けは「愛」を意味します。
チェドロ(シトロン)の砂糖漬けは「健康や永遠」を意味します。
これらのメッセージは、人が受け取ることができる最も美しい願いです。
現在イタリアでは、「伝統的なミラノのパネットーネ」製造に関しては、法律で遵守しなければならない仕様が定められています。
製造には厳しいルールがあり、遵守しなければならない材料の最小量も決められています。
そして、定められた材料以外の材料を追加することもできません。私たちパネットーネ職人は、記載された法律を遵守し、つくらなければならないのです。
したがって、パネットーネをつくるということは、とても大きな意味を持ち、家族や友人にパネットーネを贈ることは、とても大切なことなのです。
「パネットーネが永遠にあなた(日本人)と一緒であることをお祈りします!」
今年のクリスマスがパネットーネと共に素敵な1日になりますように。
【Fausto Morabito(ファウスト・モラビート氏)Panettone senza confini 創設者/Ambasciatori Pasticceri Eccellenza italiana(APEI)】
Panettone senza confini「国境なきパネットーネ」がイタリア文化と日本文化という二つの非常に重要な文化を融合させたことをとても嬉しく思います。
世界で最も有名なイタリアのデザート、パネットーネがイタリアと日本の「架け橋」となり、イタリアと日本を結びつけることができてとても嬉しく思います。
イタリア文化の一部が日本文化の一部となることは大変喜ばしいことです。
パネットーネは、パネットーネの原料となる“lievito madre”(リエヴィト・マードレ)「自家培養酵母種」を使用した、ユニークで特別なデザートです。イタリア人と日本人がコミュニケーションを図り、パネットーネと特別な関係を築けるのはとても素晴らしいことです。
いつか日本で、日本人がイタリアの文化とパネットーネの伝統から何を学んだのかを見てみたいと思っています。さらに、日本人がパネットーネの伝統を尊重しながら、イタリアのパネットーネ文化をどのように進化させるのかも見てみたいと思っています。イタリアの伝統的なパネットーネを「和風」に仕上げてしまうかもしれませんね。
Panettone senza confini「国境なきパネットーネ」とマエストロ・イジニオ・マッサーリが日本における「パネットーネの日」とともに日本でのパネットーネ普及、文化継承の一助となることを願っています。
左:ファウスト・モラビート氏 右:イジニオ・マッサーリ氏
世界中の人を魅了する、イタリアを代表する素晴らしいデザート「パネットーネ」が、日本において「パネットーネの日」として制定されたことは、本当に光栄に思います。
【Maestro Giuseppe Piffaretti(マエストロ・ジュゼッペ・ピファレッティ氏)
Coppa del mondo del Panettone(コッパ・デル・モンド・パネットーネ)会長】
私たちは、日本パネットーネ協会と協力して、2024年2月に日本中から応募されたパネットーネ職人の代表選考会を開催できることを大変嬉しく思います。この選考会で選ばれた方は、2024年ミラノで行われるパネットーネ世界一を決める決勝戦に日本代表として出場します。
この素晴らしい記念日は、もしかしたら、次の選考会を開催する機会になるかもしれません。
マエストロ・ジュゼッペ・ピファレッティ氏
【ピアット スズキ オーナーシェフ・鈴木 弥平氏】
12月1日「パネットーネの日」制定おめでとうございます。
パネットーネをつくり続けて30年近く経ちますが。思えば、イタリアのパネットーネの巨匠イジニオ・マッサーリ氏から教えいただいて、簡単につくれるんだろうなと思ったのが失敗なのですが、どっぷりと浸かってしまい、あっと言う間の30年。その間にもパネットーネ自体が時代と共に変化し、その変化に私もしっかりついていけるように日々、研究を重ねています。
皆さんにこのパネットーネの美味しさを伝えていきながら、この12月1日「パネットーネの日」をきっかけにもっと皆さんに知っていただきたいと思っています。
ピアット スズキ オーナーシェフ・鈴木 弥平氏
■「パネットーネの日」キャンペーンについて
イタリアの製造法に基づいてパネットーネをつくる、「パネットーネ職人」の店舗で、12月1日(限定)にパネットーネ(ホール)をお買い上げの皆様に、協会オリジナルトートバッグをプレゼントいたします。
参加店:
【群馬】
ヴァンダラスト
群馬県太田市西本町5-30
【東京】
・ピストリーナ ディオ
東京都北区王子本町1丁目15-20 高木ビル 1F
・ザ マンダリン オリエンタル グルメ ショップ(マンダリン オリエンタル 東京)
東京都中央区日本橋室町2丁目1-1
【神奈川】
・CALVA
神奈川県鎌倉市大船1-12-18 エミールビル1F(キャンペーン数量限定)
【東海パネットーネ倶楽部】
・ブーランジュリー ヤナガワ(愛知)
愛知県清須市清洲3丁目14-3
・ブーランジュリー アヴェック(愛知)
愛知県一宮市小信中島郷北47
・ブーランジュリー グラン オム(富山)
富山県高岡市守山町38-1
・ボッティガ デル パーネ(愛知)
愛知県海部郡蟹江町蟹江新田下芝切183
【福井】
・レサンシエル
福井県福井市木田3丁目3107
【大阪】
・パネッテリーア オッティモ マッシモ
大阪府東大阪市長堂1丁目29-12
【鹿児島】
・TAK BAGERI – CAFE
鹿児島県鹿児島市武岡4丁目20-1
■12月1日限定店内でパネットーネが召し上がれるお店
ザ マンダリン オリエンタル グルメ ショップ(マンダリン オリエンタル 東京)
東京都中央区日本橋室町2丁目1-1
営業時間:11:00~19:00
(1)パネットーネ クラシコ
(2)パネットーネ 地中海と瀬戸内レモン
(3)パネットーネ ジャンドゥージャ
各パネットーネ770円(税込)
※12月1日のみ上記の3種類を店内で召しあがれます。通常は1日1種類のメニューとなっております。
パネットーネ クラシコ
パネットーネ 地中海と瀬戸内レモン
パネットーネ ジャンドゥージャ
ピアット スズキ 東京都港区麻布十番1丁目7-7 はせべやビル4F
お食事の後のデザートメニューに12月1日限定、「パネットーネの日」特別メニューがございます。(※デザートのみは召しあがれません)
メニューイメージ
■パネットーネとは
北イタリア・ロンバルディア州ミラノ発祥の伝統的なクリスマスケーキ。
自家培養酵母種(天然酵母)で3日間かけて焼き上げるパネットーネは、保存料、添加物不使用。原材料は、小麦粉、卵、バター、砂糖、レーズン、オレンジピール、チェドロ(シトロン)、バニラビーンズが主に使用される。見た目は地味だが、カットした瞬間、「黄金」に輝く内層は、卵黄だけでつくられ、天然酵母の発酵により、細かなハチノス状の気泡と縦長に裂ける生地は極上の証。バターたっぷり、風味豊かなレーズンやオレンジピール、チェドロ(シトロン)の砂糖漬けがちりばめられ、そのフルーツにはそれぞれに意味があり、レーズンは「お金(金運)」、オレンジは「愛」、チェドロ(シトロン)は「健康や永遠」を意味して、パネットーネを食べるとき、贈る時にそれらの思いをこめて食べられる。見た目は、世界一地味なケーキ。しかし、シンプルだからこそ最高品質の原材料だけでつくり上げられる「職人のパネットーネ」は、「世界一難しいお菓子」だとイタリアの職人は言う。そして、パネットーネの決め手は、リエヴィト・マードレ(自家培養酵母種)。酢酸と乳酸が織りなす、香り、味わい、独特の食感など、すべてを握るとても繊細な生き物であり、どんなに高品質の原材料を使用しても、パネットーネの美味しさは、リエヴィト・マードレ(自家培養酵母種)から生みだされ、独特の味わいをもたらし、職人がつくる工程や環境により唯一無二の食感や風味をつくる。パネットーネの生地を起こすだけでも3回の発酵が必要で、成形してからオーブンに入れるまで合計4回発酵させる。全工程で3日間かけて焼き上げられるパネットーネは、見た目、風味、味わい、食感など、カットして、口に運び、その極上の価値を堪能できる。
縦に引き伸ばされた内層は、するするすると縦に裂けるのが特徴で、天然酵母を何回にもわたって発酵させてつくられるからで、この工程がパネットーネの一番のポイントでもある。
縦伸びした生地の繊維に逆らって噛めば、折り重なる生地の食感を感じ、繊維に沿って食べれば、口あたり良く、しっとりと口の中で馴染み合う。ふた通りの食感も感じることができる。
イタリアでは、工場で安価に大量生産されるパネットーネと職人が天然酵母で3日間かけて手作りするパネットーネを「職人のパネットーネ」として差別化し、その価値の啓蒙、パネットーネ職人の保護にも努めている。
パネットーネ・クラッシコ